Dialogue Between OSIPP Students and U.S. Congressional Staff: Japan’s Role in the Evolving Global Order
意見交換会の開催:OSIPP大学院生と米国連邦議会スタッフが語る「変化する世界秩序における日本の役割」とは
(2025年5月30日)
2025年6月16日
2025年5月30日、大阪大学大学院国際公共政策研究科(OSIPP)6階会議室において、米国連邦議会スタッフとOSIPPの大学院生による意見交換会が開催されました。本会合は、国際政治、経済、外交、安全保障といった今日的なテーマについて、率直な議論を行う貴重な機会となりました。
意見交換会の冒頭では、モデレーターを務めた星野俊也ESG-IREC共同代表より、本会合の趣旨が説明され、その後、参加者同士の自己紹介が行われました。大学院生たちはそれぞれの専門分野や研究テーマについて紹介し、米国側の議会スタッフも、所属議員事務所名や担当する政策分野を説明しました。

今回の対話の中心には、「変化する世界秩序の中での日本の立ち位置」が据えられました。学生側からは、フィリピン、ベトナム、中国、米国、日本など多様な国籍の大学院生が参加し、現在の国際情勢に対する自身の視点を交えて発言しました。
議論の中では、日米経済関係の緊密さと、それに伴う日本側の不安についての問題提起がありました。ある学生は、日本が米国最大の対外直接投資国であり、多くの州で最大の外国人雇用主であることを指摘し、そのような関係性がある中で、近年の米国の通商政策は日本国内に不安と混乱をもたらしている、と述べました。また、1980年代の貿易摩擦を経験した日本にとって、現在の対中経済戦略や保護主義的傾向が歴史の再来と映ることも共有されました。これに対し米国側の議会スタッフからは、「中国との競争時代」に対する危機感が示され、中国がサプライチェーンを掌握しつつある中、米国は製造業の再構築を進める必要がある、との見解が示されました。
安全保障に関しては、日本が中国や韓国との歴史的・政治的関係により連携の難しさを抱える一方で、米国との同盟関係を維持する戦略的合理性についても議論がなされました。加えて、日本政府による防衛費増額方針については、世代間での意識の違いや平和憲法との関係性も含めて議論が深まりました。
さらに、情報戦やフェイクニュース、民主主義に対する影響についても話題となりました。学生からは、情報操作が自由な言論空間を逆手に取って行われているという点が指摘され、政治体制の違いが対策の難しさにつながっていると分析されました。

国内政治に目を向けると、日本の若者の政治参加や意識の変化も重要なテーマとして取り上げられました。特にSNSを通じた意見発信や、日々の生活課題への関心を背景とした政治意識の変容が注目され、無関心なのではなく、関わり方が変わってきている、との認識が共有されました。本意見交換会は、単なる交流にとどまらず、世界の構造変化とアジア地域の現実に向き合う、意義深い対話の場となりました。







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