今年度から春夏学期に開講された特別講義「ESGインテグレーションの理論と実践」が
始まりました!
(2025年4月11日)
2025年4月18日
2025年4月11日、特別講義「ESGインテグレーションの理論と実践」(毎週金曜日4限:15:10~16:40)が開講されました。2021年に始まった本講義は今年で5年目を迎え、従来の秋冬学期から春夏学期へと開講時期が変更されました。この変更は、基礎的内容を扱う本講義を春夏学期に、応用編にあたる特別講義「ESGが変える企業戦略」を秋冬学期(従来は春夏学期開講)に配置することで、両講義の学修をより体系的かつ効果的に進められるようにすることを目的としています。
本講義では、ESG(環境・社会・ガバナンス)の最前線に関わる産官学の実務者を講師に迎え、ジュネーブ、ロンドン、東京、そして本学をオンラインでつなぎ、リアルタイムで講義と議論を展開します。講師陣は、ESGの動向を把握するだけでなく、その変化を実際に生み出している当事者たちで構成されており、実践的な知見を直接学ぶことができるのが特色です。今年度は、大阪・関西万博の開催年でもあり、国際機関からの特別ゲストを迎えるほか、万博に出展予定の企業・団体の関係者も登壇し、持続可能な開発目標(SDGs)やESGと関連づけた取り組みについて紹介していただく予定です。
初回の講義では、主担当教員で、現在国際連合システム合同監査団(JIU)の監査官としてジュネーブの国連欧州本部に赴任している星野俊也ESG-IREC共同代表が登壇し、この特別講義の意義について語りました。特に、第二次トランプ政権の発足により反ESG政策が再び推し進められる今、なぜESGの視点が重要なのかを強調しました。星野共同代表は国際政治を専門とし、研究者として国家間の外交や安全保障に注目してきましたが、国連での外交・実務経験を経て、近年ではビジネスの力、とりわけ企業のイノベーションや変革力に強い関心を寄せていると述べました。国家や政府の対応だけでは社会課題の解決には限界があり、持続可能な社会を実現するには、企業が利益を上げながら同時に社会課題の解決にも貢献することが不可欠だとしています。そのうえで、ESGを一過性の流行として終わらせず、社会全体の構造的な変化へとつなげていくには、国際公共政策の視点が重要であると強調しました。
また、オンラインで参加した講師陣は、各回の授業内容の紹介とあわせて、学生への期待を語りました。


