大阪・御堂筋エリア「脱炭素先行地域」化の前進についての意見交換会の開催
(2024年5月13日)
2024年5月30日
2024年5月13日、ESG-IRECは、環境省が実施する「脱炭素先行地域」に選定された大阪市の御堂筋エリアの取組を推進する大阪市環境局と一般社団法人御堂筋まちづくりネットワークの皆さまをお招きし、大阪大学大学院国際公共政策研究科のプロジェクト研究室において意見交換を行った。
「脱炭素先行地域」とは、国が宣言した2050年カーボンニュートラルに先駆け、地方自治体と地元の企業・金融機関が中心となり、環境省を中心に国の積極的な支援も受け、2030 年度までに民生部門(家庭部門及び業務その他部門)の電力消費に伴うCO2 排出実質ゼロを実現するとともに、運輸部門や熱利用等も含めてそのほかの温室効果ガス排出削減についても、日本全体の2030 年度目標と整合する削減を地域特性に応じて実現する地域のことで、現在、全国で少なくとも100カ所の選定が進められている。これらの先行地域が多様な地域において地域の魅力と質を向上させる地方創生に資する地域脱炭素の実現の姿を示すことで、各取組が「実行の脱炭素のドミノ」のモデルとなり、全国に広かることが期待されている。
大阪市が御堂筋エリアの有志企業で構成される一般社団法人御堂筋まちづくりネットワークなどと共同提案して選定された構想は「みちからまちを変えていく!人中心のカーボンニュートラルストリート『御堂筋』~人・モノ・資金・企業・情報を呼び込む持続可能な都市エリアの創出~」をテーマとするもので、会合では本件取組の背景や現状、今後の予定などが紹介された。これを受けて、ESG-IRECとしては、地元大阪のビジネスの中心街の脱炭素化に向けた変革を後押しすべく、グローバルな公共政策の観点からのインプットや大阪大学が持つ先端的なイノベーションの紹介などを含む情報提供を行った。
意見交換会には、大阪市の環境施策部エネルギー政策担当の木下巌課長ら行政担当者と御堂筋まちづくりネットワークの大黒賢宏氏(代表理事代行)、朝倉修一氏(カーボンニュートラル部会、脱・低炭素化まちづくり担当)及び事務局の原田裕氏が来校され、当センターからは、 星野俊也ESG-IREC共同代表とともに戸田洋正招へい教授、藤野純一招へい教授、田畑彩生招へい研究員、有江ディアナ特任助教が出席した。御堂筋エリアの本取組は、本センターが提唱するESGインテグレーションを通じた脱炭素化の推進とビジネスの成功との両立を目指す具体的な実践例であり、今後も継続的に意見交換や情報交換を行っていくこととなった。
大阪市の提案:「みちからまちを変えていく!人中心のカーボンニュートラルストリート「御堂筋」~人・モノ・資金・企業・情報を呼び込む持続可能な都市エリアの創出~」
https://www.city.osaka.lg.jp/kankyo/cmsfiles/contents/0000611/611691/teian.pdf